【不思議な話】階段から落ちた際に亡くなった祖母の手に導かれた

私は幼い頃から偏食気味で野菜等も一部は食べることができませんでしたし、おまけに肉類や魚も苦手で、カップラーメンやお菓子ばかりを食べ続けているので栄養の不足に陥ることがありました。とりわけ貧血気味なので、朝礼の最中に倒れることもよくありました。

こんな生活を続けているうちに、貧血を起こし学校の階段から落下してしまったのです。打ち所が悪く救急車で運ばれたのですが、しばらく意識が戻らず両親も非常に心配していたそうです。その時に私は虫の知らせというか、夢のようなものを見ました。

母方の祖母はいつも優しく接してくれていて、私はとてもなついていました。祖母は私が12歳の時に亡くなってしまったのですが、その祖母と仲良く裏山でタケノコ採りをしている夢を見たのです。母の実家は山奥のような場所にあり、周りは木々に囲まれています。

そこに竹もたくさん生えており、春に実家に訪れると時には、恒例行事のようにタケノコ採りを祖母と楽しんでいました。祖母とタケノコ採りを終えて、帰り道にさしかかると祖母が手を握り私から離れては絶対にいけないよ、と言いました。後ろを見てみるとまさに崖っぷちのような場所になっていました。祖母は懸命に私の手を握り、崖っぷちから救ってくれたのです。

その後に頭が朦朧としてよくわからなくなりましたが、病室の中で私は寝ていました。階段横に併設されている小さな突起物に頭が当たり、大変危険な状態だったということを後で知らされました。不思議な話ですが、あの時差し伸べてくれた祖母の手が私を助けてくれたのかもしれません。