【川にまつわる怖い話】お盆休みの川遊びの後に……。

それは、私の友人の話です。

夏休みになり、親たちも盆休みとなって毎年恒例の田舎への里帰りをした時のことでした。

毎年のごとく親戚の子供たちと川へ遊びに行った友人は、岩場から川へ飛び込んだり、釣りをしたりといつものように楽しんでいました。ですが、毎年とすこし違ったこともあったのです。それは、小学生の親戚が溺れた事でした。

溺れたといっても、大人や大学生・高校生も多くいましたし、すぐに救出され、大事には至らなかったそうです。水遊びが好きで、だれもが泳ぎは得意でしたし、なかには水泳選手やスキューバダイビングをしている人もいたりしていたので、子供が溺れたといっても、危なかったな、気をつけよう程度の軽い注意をしただけで、その後も、遊んでいたそうです。

帰宅後の夜中、突然、背中が重くなり、ガタガタと寒気もしたそうです。

そこで、お風呂で体を温めようと服を脱いでいだ自分の背中をみて、友人は青ざめました。両肩に人の手の痕が赤黒くついているのです。しかも、指の一本一本がわかるほどはっきりとしていました。その気持ち悪さに、青ざめながら友人は一晩過ごし、そして、次の日、私に会った時、その背中を見せてきたのです。

私もひどい打撲が黒ずんだような、背後から両手で肩をひくようについた痕をみて、びっくり。私は友人を連れて、曾祖母のところへ行きました。

曾祖母は寺に修行にゆき、長年仏教を信仰していました。曾祖母のお経を二人できき、友人の痣は次の日に、嘘のように消えたそうです。後日談ですが、友人が帰った後、川で水死体が発見されたそうです。